ますます75歳以上の高齢者が増えると予想されている中で、高齢者向けの老人ホームなどの施設は充実しつつあるが、かつてからの人手不足問題は、なかなか解消できないのが現状である。
どこの施設でも人材確保のために、離職者を少しでも減らせるよう待遇や条件面などを整備するなどに努め、常に求人募集を実施している。そのため、就職先や転職先が見つけやすい環境ではあるが、介護業界にはさまざまな資格があることから、資格の有無によって同じ介護職であっても、任される仕事内容が異なることを知っておこう。
無資格者の場合には、身体介助を自分ひとりでは行なうことができず、介護補助もしくは家事代行などの生活援助がメインとなる。しっかりと介護の仕事をしたいのであれば、まずは介護職員初任者研修を受講して、基本的な介護の知識や技術を身につけるのが最適だ。また、異業界からの転職の際にも、同様に初任者研修を修了しておくほうが、すぐに介護現場で活躍できるだろう。
介護業界内で転職をしたい場合にも、当然のことながら介護福祉士や介護支援専門員の資格を持っていれば、かなり有効である。介護福祉士は、国家資格であることから国から介護のプロと認められているものであり、一般的な介護業務だけでなく介護チームのリーダー的存在となって活躍に期待ができる。介護支援専門員は、どの施設や事業所でも最も需要が高く重要な仕事を担っているため、欠かせない存在だ。
資格の多い介護業界では、資格を持っていることによって、多くの選択肢の中から再就職や転職に最適な職場をみつけられるといえるだろう。